エクセレントNPOの評価基準


 

『「エクセレントNPO」 を目指そう市民会議』の理事の田中弥生です。ごく簡単に、「エクセレントNPO」の評価基準について説明いたします。

まず、なぜ「エクセレントNPO」なのかということですが、私たちはNPOに対してある種の危機感を持っていました。それは、いま、より多くの人たち、さまざまな層の方々が、広域的な活動、社会貢献の活動に参加したいと思っているなか、その受け皿に、いまのNPOセクターはなっていないのではないか、というものです。その原因は、NPOが大きく三つの課題を抱えているからだと考えました。

その一つが、活動を維持するための組織が安定していないということです。それから、社会変革の担い手になりたいという願望を持っているのですが、そのための計画立案や組織の体制が整っていないこと。そして、私たちが一番懸念したのは、市民参加の受け皿になるべきこの非営利組織が、市民との距離を開いてしまっていることです。それは、自分たちで参加の受け皿である寄付やボランティアを集めなくなっているということもあるのですが、同時に、社会的な信用を失墜させてしまうような事態がNPOの間でいくつか散見されていることです。

そういうわけで、めざすべき望ましい非営利組織像というものを、もう一度原点に戻って議論して、それを評価基準というかたちで表してみようということになり、NPOやNGOの実践者と研究者に集まっていただき、2年以上かけて議論したのがこの評価基準です。