目次
1. リニューアルの背景
従来のエクセレントNPOからシン・エクセレントNPOにリニューアルした背景には、人口減少によって社会環境が大きく変化したことがあげられます。
NPOなどの非営利組織だけでなく、地方自治体、企業などの多様な主体がそれぞれのリソースや発想を持ち寄り、主体的に地域社会を支えてゆかねばならない時代に突入していると思います。
私事になりますが私自身(田中弥生)が、5年半にわたり会計検査院に務め、国費全体の使途を検査する仕事に従事し、強くそのことを感じました。
また、生成AIの進歩が著しい中、詳細な自己評価書を記して、順位をつけるという従来型の表彰活動は、時代に即さないと思いました。
2. シン・エクセレントNPO大会のコンセプト
昨年より、従来の活動から、リニューアルに向けて、模索を続けてまいりました。
エクセレントNPO大賞を受賞したNPOの方々、支援をしてくださった企業の皆様、そして運営に携わってくださった方々の温かいご意見を伺いながら、本大会の企画に至りました。
下図は、シン・エクセレントNPO大会(以下、シン・エクセレント大会と呼ぶ)のコンセプトを示したものです。

このコンセプトのポイントは次の通りです。
- 「賢い縮小・未来へのチャレンジ with 市民社会」が、大会の意義を象徴的に表しています。
- 人口減少のもと、行政機能を維持するために、保育所やコミュニティーセンターなどの公的機関を一か所に集めるワンストップ化、介護サービスを他自治体と連携する広域連携などを進めることで「賢い縮小」を進める動きが加速しています。
- しかし、単なる縮小では地域の活気は失われてしまいます。合理化や効率化と共に不可欠なのは、自らの地域を、地域内外の人々と協力しながら、新たな地域のあり方を模索する未来へのチャレンジの動きです。
- そして、その協力の姿は、新たな住民自治のあり方であり、市民社会の姿であると考えました。
3. 自治体、NPOによる“課題プレゼン”
- これまでの大会は、NPOの活動成果を伝え合う場でした。
- しかし、シン・エクセレントNPO大会では、自治体、NPOが成果ではなく、“課題のプレゼンテーション”を行います。
- 課題は2種類あります。1つ目は自治体やNPOが取り組む社会的な課題です。2つ目は、その課題にチャレンジしている過程で、さらに見えてきた課題です。それは、団体として、将来さらにチャレンジしてみたいことでもあります。
- このプレゼンによって、人口減少下の地域で今何が起こっているのか、そしてどのような挑戦が行われているのか、地域の現実を共有したいと思っています。
4. 自治体、NPOによる自己評価(エクセレント基準) ~課題を整理するために~
- プレゼンテーションを行う自治体・NPOには、その準備として、自己評価を行ってもらいました。
- 自己評価は、ドラッカーの組織論を元に開発されたもので、社会課題や組織の取組を振り返り、整理するのにとても有効です。
- 自己評価の過程では伴走者がお手伝いしました。自治体には行政学を学んだ大学院生が、NPOには「二枚目の名刺」(第9回エクセレントNPO大賞受賞)が伴走を行いました。
- これによって、それぞれの特性を尊重しながらも、共通の考え方で2つの課題を整理することができるようになります。
5. 協賛企業とボランティアのためのエクセレント評価塾
- 協賛企業やボランティアの方々には、エクセレント評価塾に参加していただいています。
- エクセレント評価塾では、評価論の基本的な考え方や手法、そして、エクセレント基準について学んでいただきます。
- これらの知識を習得していただくことで、大会での自治体やNPOのプレゼンテーションをより理解しやすくなり、質問や意見を投じやすい環境を作りたいと思います。
- こうした質問や意見によるフィードバックは、プレゼンテーターにとって励みになりますし、今後の連携の可能性を探る契機になって欲しいと考えます。
6. 交流会 ~人と知恵が交わり繋がる場に~
- プレゼンテーションと質疑を終えた後に、交流会を開催します。
- 課題プレゼンテーションや質疑応答で感じたことを話したり、課題解決のためのヒントについて議論するなど、人と知恵が交わり、繋がる場にしたいと思います。
7. 多くの方々のご参加と交流を
- 後援や協力、情報発信、運営に関する助言など、先の協賛やボランティア以外にも様々なかたちで多くの方々に応援いただいております。
- また、人口減少下の日本の地域社会の未来にご関心を持っていらっしゃる方々にも、是非、本大会に参加し、地域の現場の声を聞き、是非、意見を交わして頂きたいと思います。
終わりに
第1回シン・エクセレントNPO大会は、決してこれが完成版ではなく、むしろ試行錯誤の過程にあると考えています。
様々な方々のご意見を踏まえ、刷新を続けてゆきたいと思います。
ささやかな活動ではありますが、日本の未来と私たちの地域社会のために寄与できたら幸いです。
共同代表
島田京子・田中弥生